(農)若狭町下吉田では、平成19年に集落で営農組合(平成24年から法人組合の計画)を組織しました。耕作面積は約30haです。米の価格が下っている今は、どこの農家も小規模経営では赤字となっています。多くの大規模農家は高齢化し、離農の時期がもうすぐそこに迫っています。

 そこで下吉田では、集落の皆で力を合わせて農業に取り組むこととしました。勤めの人が大半であり、休み毎に農作業に出役することはとても大変です。
 深い田は手で田植えをすることもあります。暑い夏の日に畦の草刈りをしなければなりません。倒れてしまった稲は手で起さないとコンバインに掛かりません。それでも一人では大変な作業も、皆で賑やかにすれば楽しいものです。同じ作業を若い人と高齢者が一緒ならば、交流も深まります。

 まだ営農組合の経営は大変ですがが、田んぼを守るために、今後とも集落全体の共同作業は続けていきます。
 下吉田では平成15年から「冬水田んぼ」を実施しています。晩秋の11月から田に水を入れて、春まで湛水状態にしています。田んぼ一面が湖のように光り耀きます。米ヌカを播けば、イトミミズがいっぱい発生して田の面は真っ赤になります。田植えの後もできるだけ深水にしています。7月の中旬まで田を干さなければ、オタマジャクシは全てカエルになります。カエルは害虫を食べてくれますので農薬も減らせます。農薬を撒かなければ、クモなど多くの生きものが増えます。クモもまた害虫を食べてくれます。「オタマジャクシがいっぱい泳ぐと草が生えない」という人もいます。
 生きものの力を頼りにした、「安全で美味しい米つくり」が目標です。平成22年の正月から「冬水田んぼ」に「ツクシガモ」が大陸から11羽飛来してきました。1月の20日頃に1羽少なくなりました。動物に食べられたのかもしれません。毎日、「冬水田んぼ」の泥の中の何かを食べていました。絶滅危惧種で本州では珍しい大陸からの渡り鳥です。野鳥愛好家が県外からいっぱい来て、毎日写真を映していました。15haの広い範囲の冬水田んぼなので、湖と間違えて飛来したカモ知れません。


平成22年1月29日 福井新聞記事


 春の陽気になった2月24日に、一斉に大陸に旅たちました。毎年、飛んで来ることを期待しています。そのためには、餌がいっぱいの田んぼを用意する必要があります。イトミミズ・虫などの生きものや、二番穂も残す必要があります。「冬水田んぼ」は水稲栽培のために取り組んでおります。
 下吉田の「冬水田んぼ幸福米」が高く売れると、集落の皆も元気になります。そうするともっと広い海のような冬水田んぼとなります。
 平成23年にはコウノトリが飛来しました。皆で力を合わせて一生懸命に農業に取り組むと生きものも増えてきます。冬水田んぼ農法は、自然や生きものと共生していました。自然は、すばらしく美味しい米を恵んでくれます。

下吉田冬水田んぼ区画図
福井県三方上中郡若狭町下吉田
食祭イベントに出店
水辺の生もの調査

その他、稲刈り体験、餅つき大会、わら草履つくりなどを開催しています。


集落内では、毎年組合員一同で収穫祭を行っている。

若狭町のツーデーマーチは全国から参加の選手にお握りの無料配布を行っています。

稲木干しの稲ワラを活用して、冬にはワラ草履などワラ細工作業をしています。

ワラ草履は、秋の運動会の綱引き選手の足元になり、毎年優秀な成績です。



若狭下吉田営農組合では「幸福米音頭」
(しあわせまいおんど)完成しました。


楽譜はクリックするとpdfにてご覧頂けます。

音源はこちらをクリックして下さい。メロディーだけとなっています。



 (農)若狭下吉田営農組合 冬水たんぼ幸福米
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 運営会社・お問合せ
(農)若狭下吉田営農組合 代表 岡本 登  
〒919-1528
福井県三方上中郡若狭町下吉田23-10-2
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